子育ての環境(その5) 
 前号(その4)の@〜Fに引き続きG〜Lの禁止令を紹介します。

G近づくな

 スキンシップの少ない家庭。まとわりついてくる子どもに「あっち行って」。裏側の

メッセージ→「相手を信用してはいけない」

H健康であるな・正気であるな

 争いの絶えない家庭→子どもが病気になると夢中で世話する。

「病気であるほうがストロークをもらえる」→不健康を維持(病気の中に逃げる)

I考えるな

 素直な疑問→「そんなこと考えてはダメ」親が先回りして指示→判断力が身に付かな

い。

J所属するな

 孤独感や疎外感を持っている人の禁止令。

 「あんな人たちとは違う」というエリート意識。普通の生活がバカバカしく思えて、仲

間と付き合うことができない。

K感じるな

 自由な自己表現を禁ずるメッセージ。

 特に怒りや恐怖の禁止→情緒や感性の鈍い人間、冷たい対人交流。

L欲するな

 目的を達成するまでは、自分の欲求を抑えることを強いる。自分の本当の欲求や感情を

抑え込んでしまうメッセージ。


 以上ですが、例えばAさんのケースを紹介します。

 Aさんは超一流企業の営業マンです。小さい時から成績優秀で、ずっとエリートコース

を歩んできました。そのうえハンサムで何不自由ない家庭の長男として育ちました。誰も

が人もうらやむような結婚をして幸せな人生を送るだろうと予想していました。しかし、

45才になっても結婚してません。彼の禁止令は前号(その4)のC「成長するな、何

時までも私の子どものままでいて」です。Aさんは「父のようにわがままにして母にか

まってもらおう。そして母のように自分を扱ってくれる女性が現れない限り、母の子ど

もでいよう」と、無意識のうちに決断していることに気づいていません。禁止令は変えら

れない人生の脚本ではありません。過去と他人は変えられなくても、自分と未来は変えら

れます。気づいた時点から修正は可能です。                 (完)