見守る子育て(その一)
  手前みそになりますが、東星学園小学校の入学試験の時に、東星学園幼稚園出

身の子どもたちと、他の子どもたちとの間にははっきりとした差があります。特に、い

わゆる「お受験」の訓練を受けてきたと思われる子どもたちとの間には大きい差があ

ります。例えば、他を押しのけてでも我先にという傾向は、東星出身の子どもたちには

あまり見られません。よく言えばじっくり型、おっとりして落ち着いている雰囲気を持っ

ています。

  大分前になりますが、全国紙にこんな記事が載りました。

「お受験ねらい?入園志願殺到」日本でブランド化シュタイナーとモンテッソーリ

(平成10年1月19日 朝日新聞)

  この頃から小学校受験の過熱ぶりが話題になっていました。学級崩壊が珍しいも

のでなく、ごく日常のありふれた現象になってしまったせいだといいます。いくつかの公

立小学校では、授業開始時間に、児童が全員机の前に座っているということは考えら

れないといいます。決まり事やルールを守るということが一切できない子どもが増えて

いるというのです。親と話し合っても、「それが、うちの子の個性です。個性を大切にす

るのが教育でしょう?」とか「管理教育ではなく、自由教育が民主主義のはずです」とい

う反応が返ってくるそうです。荒れている小学校を避けて教育理念のしっかりしている

私立へと思う親心もやむを得ないと思います。

  そこで、最初の新聞記事の話に戻りますが、モンテッソーリ教育をやっていると話す

と「あぁ、お受験の」といわれることがあります。なぜ、モンテッソーリというとお受験

と勘違いされるようになったのでしょうか。

  たぶんそれは、自立した子ども、集中できる子ども、縦割り保育を通して思いやりの

ある子が育つからだと思います。

  今年のテーマを「見守る子育て」にしたのは、長い目で見て子どもたちの成長のため

にはどういう視点に立てばよいのかを確認したかったからです。小学校に行くまでにでき

るだけたくさんの知識とスキルを見に付けさせてあげたい、という親心はわかりますが、

心の土台がしっかりとつくられなければ「砂上の楼閣」になってしまいます。

 
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